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メールマガジンの最新150号と号外(5月20日、5月23日)で、詳しく解説していますが(号外は血栓症の解説)、以下に簡単に書いておきます。

 

低用量ピルのヤスミンは2000年に海外で承認されたバイエル社(旧シェーリング)の最新ピルで、第4世代に分類されます。

副作用が少ないと宣伝され(痩せるとも)、世界トップシェアのピルになっています。

そこへ、約10年たってようやく複数のデータがそろい、2010年4月1日に、英国のMHRA(厚生省的なところ)が、「ヤスミンの血栓症は他のピルと同じように発生している」と発表したのです。

 

ただし、低用量ピルの血栓症は欧米で10万人あたり20~40人程度で、日本はもっと少ないですから、低用量ピルが内膜症の治療薬として最も低リスクで第1選択であることに、変わりはありませんよ。

 

ヤスミン(Yasmin)は個人輸入でしか使えませんが、これを超低用量にしたYAZ(ヤズ)が、年内か来年はじめに、「月経痛治療薬」として日本で承認される見込みです。

一般的には、低用量ピルより超低用量ピルのほうがリスクは減ると考えられます。

 

低用量ピルの血栓症の発生率を、多い順に並べておきます。 ( )は海外ピル

・第3世代:マーベロン、(ジネラ、マイクロジノン、オイレズなど)

・第4世代:YAZ(年末~年始に登場)、(ヤスミン)

・第2世代:トリキュラー、アンジュ、(ノルデットなど)  第1世代:オーソ、ルナベル、シンフェーズ、ノリニール

 

なお、内膜症治療の保険適用のあるルナベル錠(オーソと同型)を、超低用量に減量する治験も始まっています。

 

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